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Thursday, April 19, 2018

【抗議の呼びかけ】インド人被収容者の死と集団ハンストについて(東日本入管センター)


 マスコミ報道がいくつか出ていますが、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容されていたインド人男性(「Dさん」とします)が、4月13日(金)に死亡しました。報道によると、東日本センターはDさんの死を「自殺」によるものと発表しているもようです。Dさんは、亡くなった日の前日12日に仮放免申請の不許可を知らされたところでした。

 Dさんの死をうけて、東日本センターの被収容者のあいだでは、動揺といきどおり、悲しみが広がっています。ところが、Dさんの収容されていた区画(5Aブロック)の被収容者たちによると、当初、入管は、人がひとり亡くなったにもかかわらず、何ごともなかったかのように通常の業務をつづけていたといいます。

 そこで、15日(日)ごろから5Aブロックでは、Dさんを追悼できるよう花やDさんの写真を置くこと、また職員たちがDさんの死をいたむ意思を示すことを、被収容者たちそれぞれが職員らに求めたということです。その結果、東日本センターは、17日(火)になって、5Aブロックに花びんに生けた花とDさんの顔写真を置いて、まず職員がその前で手を合わせて祈りをささげ、被収容者たちがおのおののやり方でDさんを追悼できるようにしたようです。

 Dさんと寝食をともにしていた5Aブロック被収容者たちのショックはとくに大きなもので、多くの人がDさんの死亡した13日(金)の昼ごろから食事ものどをとおらず、シャワーを使用する人もほとんどいないという状況が続いているといいます。そうしたなかで、5Aブロック被収容者のうちほぼ全員である16人が、15日(日)の朝食からハンガーストライキを開始しました。

 この5A以外のブロックでも、仲間の被収容者が亡くなったということへのいきどおりと悲しみは強く、5Aにつづいてハンストに合流していくという動きがあいついで起きてきています。

 私たちは、17日(火)、18日(水)と、東日本センターで被収容者との面会をおこない、現在使用されている14ブロック中13ブロックの被収容者から聞き取りをおこないました。その結果、122名の被収容者がこのハンストに参加しているということがわかりました。東日本センターの現在の被収容者数は330名超ですが、このうちの3人に1人以上が参加していることになり、また120名以上というハンスト参加者数は、日本の入管収容施設においてこれまでに例のない史上最大規模のものといえます。

 ハンストをおこなっているそれぞれのブロックの被収容者に面会して聞き取りをしたところ、ハンストを通じての要求項目は、つぎのようなことがらであるとのことです。

  1. Dさんの死亡の原因について、自分たち被収容者に説明すること。ほんとうに自殺なのか、そうでないのか。自殺なのだとして、その原因はなんだと入管は考えているのか。センターの所長は、Dさんの死についてどう責任を認識しているのか。
  2. 長期収容をやめること。Dさんは仮放免不許可をつげられた翌日に死亡している。東日本センターをふくむ入管収容施設における、近年の超長期収容がDさんを死に追いやったのではないか。
  3. 医療を改善すること。診療を求めても、1ヶ月以上も待たされる。

 東日本センターでは、このように被収容者によるハンガーストライキがおこなわれています。被収容者たちは、入管の収容所での人権侵害の現状について、ひろく知ってほしいと望んでいます。下にあげる報道などもふくめて、情報の拡散にご協力ください。また、報道関係者の方々には、情報提供等、ご相談いただければ対応を検討いたしますので、ご連絡ください。

連絡先:junkie_slip999☆yahoo.co.jp (☆をアットマーク(@)にかえてください)

 また、可能なかたは、入管当局への抗議・意見提示をおねがいします。このたびの死亡事件、また、大規模ハンストの背景として、東日本センターにおける人権侵害、とりわけ長期収容の問題があることはまちがいありません。そして、その長期収容は、東日本センター独自の判断でおこなっているものではなく、法務省入国管理局からの指示のもとおこなわれているものでもあります。

抗議・意見提示の例
  • 健康な人であっても拘禁反応を生じさせる6ヶ月以上の長期収容をやめるべきである。
  • Dさんの死亡の原因・経緯について被収容者全体にていねいに説明するべきである。

抗議先
法務省入国管理局
  電話:03-3592-7090
  FAX:03-3592-7393

東日本入国管理センター(総務課)
  電話:029-875-1291
  FAX:029-830-9010







【関連リンク】

長期収容問題について
東日本センター被収容者は、3月中旬に長期収容をやめるよう求める要求書を連名で提出しています。

入管施設における収容とはなにか、また長期収容がなぜ問題なのかについては、以下の記事で解説しておりますので、参照してください。


Dさん死亡事件、およびハンストについての報道


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