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Wednesday, July 27, 2016

被収容者36名が連名要求書(東京入管に)――長期収容回避、処遇改善など


  前回記事でお伝えしたとおり、大阪入国管理局での被収容者ハンガーストライキは、7月16日に解除されました。しかし、大阪入管による被収容者への人権侵害はいまも継続中であり、人命をいちじるしく軽視する大阪入管の体質も変わっておりません。そういうわけで、ひきつづきの抗議をお願いいたします。





《抗議先》

  大阪入国管理局
    電話番号 06-4703-2100

  法務省入国管理局
    電話番号 03-3580-4111
    FAX  03-5511-7212


◇      ◇      ◇      ◇      ◇      ◇      ◇


  さて、今回の記事では、東京入国管理局の被収容者たち自身による連名での「上申書」を全文掲載し、紹介します。「上申書」は7月5日に被収容者36名(Cブロック)の署名をつけて東京入管あてに提出されたものです。

「上申書」を掲載する前に、すこし補足をしておきます。

  入管による収容には、2通りあります。

  ひとつは、「退去強制事由」(入管法第24条に列挙されています)に「該当すると疑うに足りる相当の理由があるとき」にその「容疑者」を収容することができるというものです(入管法第39条)。つまり、オーバーステイや不法入国など入管法の定める「退去強制事由」にあたるという「容疑」の段階で、人を拘束・監禁する権限を入管法は認めているわけです。なんと裁判所の令状もなしに、です。

  もうひとつは、その「容疑者」を入管が取り調べた結果、「退去強制令書」発付処分が決定された場合の収容です。入管法第52条第5項は、「入国警備官は、第三項本文の場合において、退去強制を受ける者を直ちに本邦外に送還することができないときは、送還可能のときまで、その者を入国者収容所、収容場その他法務大臣又はその委任を受けた主任審査官が指定する場所に収容することができる」としています。

  なお、前述の「容疑」段階での収容が最大60日間と期限が定められているのに対し、「退去強制令書」発付後の収容は「送還可能のときまで」とあるようにその期限が定められていません。この無期限収容については、国連の拷問禁止委員会がくり返し日本政府に対して是正の勧告をおこなっているなど、国際社会からも厳しい批判があります。

  さて、これら2通りの収容のいずれにも、裁判所は関与していません。「容疑者」をつかまえて、取り調べて、「退去強制令書」を発付する、というこの一連のプロセスは、司法審査なしにおこなわれているのです。入管法上の規定はともかく、入管が現実におこなっていることがらを見てみましょう。入管は、裁判所の許可なしに、もっぱら入管自身の判断にもとづいて人間を監禁しつづける、という行為をおこなっているわけです。人間を逮捕して監禁するという、きわめて深刻に基本的人権にかかわる行政機関の行為が、司法の事前のチェックなしにおこなわれているのです。

  こうした状況をふまえながら、以下に紹介する「上申書」の2つめの項目「裁判中の人々に『仮放免』を下さい」を読んでください。入管は、司法審査なしに入管独自の判断で人間を拘束し、取り調べをおこない、退去強制(強制送還)するかどうかの決定をくだします。この決定は入管という、いち行政機関の決定にすぎませんから、当然、この行政処分の取り消しを裁判所に訴えることができます。ところが、その裁判中においてすら、入管はすぐに仮放免許可によって出所させずに、長期間にわたって拘束をつづけているのです。被収容者の側からすると、自身が裁判で争っている相手方によって身柄を拘束され自由をうばわれている、ということになります。

  長期収容が心身におよぼす影響についても、「上申書」は具体的に述べております。入管は収容やその継続が法にもとづいていると主張します。しかし、入管法にもとづいているのだとしても(むろん、入管法「だけ」に照らして適法/違法を判断できるものではありませんが)、長期収容が収容された人の心身を現に傷つけ、むしばんでいるのは事実です。入管が「法にのっとってやっております」といくら繰り返し述べたところで、人権侵害が人権侵害でなくなるわけではありません。

  収容施設の処遇についても、合理的な理由があるとは思えないさまざまな制約が「上申書」では指摘されています。なぜ、夜の映画の放送の途中でテレビが消されるのか。なぜ、24時間のうち、デイルームに出られるのが6時間だけで、残りの18時間も居室に施錠されて閉じ込められなければならないのか。また、なぜ、外界からの情報が厳しく遮断されなければならないのか。このような、不条理とも思える厳しい制約を被収容者に負わせる入管の「収容」とは、いったい何なのでしょうか。


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上  申  書
2016年7月5日
東京入国管理局御中

  私たち、外国人収容施設の改良、改善をお願い致します。

1.長期収容をやめてください。
  私たちは、一旦収容施設に入ったら、理由があるとしても、ほぼ半年から一年以上収容される人が多いです。なかで、奥さんがにんしん中、もうすぐ出産する人もいます。また、家族の人が体調不良、病気などして、収容者が必要としているにもかかわらず、なかなか仮放免をみとめてくれませんでした。その為に、私たち日々多くのストレスを抱えています。いつ精神がほうかいしても、おかしくありません。実際に、長期収容により、精神状態が悪くなり、おかしくなった人も多くいるそうです。また、半年以上の収容により、多くの人が拘禁症にかかります。最初は不眠、心悸高進、頭痛、食欲不振、下痢などの症状が出てきます。
  私たちは、一日でも早く外に出たい欲望が日々増えつつありますが、長期収容による現実が極端に乖離しています。その為、収容者たちが自殺する可能性は高くなります。実際にも自殺又は自殺未遂もいたそうです。私たち日々こういった極限状態におかれているので、長期収容をもうやめてください。これ以上悲しい事件がおこらないようにお願いします。

2.裁判中の人々に「仮放免」を下さい。
  収容者の中で、「退去強制令書」取消訴訟をしている人もいます。その人たち、多くはビザの取り消し、また不許可で裁判をしています。そういった人々は本来裁判中は、「嘆願書」を集めたり、証拠を集めたり、裁判資料を集めたり、弁護士とうち合わせをしたりするのが普通で当たり前だと思われます。しかし、現実的には裁判やっているにもかかわらず収容されつづけています。それどころか「あなたがいなくても裁判はできる、自分の国に帰って下さい」といったようなことを言われたこともあります。民事裁判は原告がいなければ、意味は全くありません。その為、裁判中の人々に本来あるべき権利、人権を下さいますように、「仮放免」を下さい。

3.仮放免者にアルバイト許可を下さい。
  既に仮放免されている人の中で、十年以上の人もいます。仮放免中は仕事が出来ない為、彼たちの生活も非常に困っています。その結果、犯罪に手をそめる人もいるでしょう。その為、日本の治安も悪くなりますので、どうか、仮放免者に限られた時間でアルバイトの許可をお願いします。

4.収容施設の改善をお願いします。
1) 収容中は限られた電話カードしか使用できない為、電話料金がとても高くなります。1ヵ月5,6万円かかっている人も少なくありません。それらすべて家族に負担がかかりますので、料金が安くなるように、公衆電話を設置して下さい。
2) 娯楽項目を増やしてください。私たちのストレスを少しでも減るように、品川入国管理局に卓球を設置して下さい。また、その他のボードゲームを増やして下さい。
3) テレビの時間を延長してください。毎週金、土、日曜日3日だけ映画がある為、この3日間だけでいいので、テレビを1時間延長して下さい。最後まで映画をみさせて下さい。
4) 私たち、毎日18時間部屋にとじこめられている為、外で活動できる時間を増やして下さい。少しでもストレスが減るようにフリータイム午前中30分、午後90分延長して下さい。
5) 果物を増やして下さい。収容中の食事の多くは揚げもので、購入できる果物はリンゴ、オレンジだけです。その為、収容中は便秘がちになりますので、どうか果物を増やして下さい。
6) 本、雑誌を購入させてください。
警察署、拘置所、刑務所ですら購入できるのに、犯人ではない私たちにも購入させて下さい。
7) インターネット検索できるようにして下さい。
私たち収容者は社会から遮断されているため、情報が極端に少なく、不安な事が多くあります。その為、情報が調べられるようにインターネット検索のみできる設備を設置して下さい。

  以上、どうか、ご検討、改善していただくようにお願いします。

[以下、被収容者36名の署名――省略]

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