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Sunday, June 23, 2013

帰室拒否のストライキについて、続報(東日本入管センター)



  前回記事で報じた、東日本入国管理センター被収容者による帰室拒否ストライキについて続報です。



  被収容者の集団帰室拒否は、6月18日(火)、19日(水)とおこなわれました。

  18日は、3つのブロックであわせて約50人が参加。19日は、1ブロックで約20人が参加しました。

  前回の記事でも述べたように、被収容者の行動は、センター側との話し合いをもとめた、非暴力のものです。

  これに対して、入管センター側は、数十人の入国警備官を動員して、制圧しにかかりました。

  18日にひとつのブロックでは、フリータイム終了時刻の16:30から7人が帰室を拒否しました。入管側は、この7人に対し、なんと5,60人の入国警備官がフロアになだれこんで、威嚇をおこないました。

  翌19日のべつのブロックでのストライキに対しては、被収容者約20人に対し、センター側は、約50人の入国警備官を動員しました。入国警備官たちは、フロアのかどにまとまってすわっていた被収容者たちの手足をつかんで、居室に押しこみました。こうして、4,5人がむりやり押しこまれたところで、被収容者側は「自分たちで戻りますよ」と言って、18:30ごろには全員が自主的に居室に戻りました。

  全員が帰室に応じたあと、センター側は「他の被収容者をまきこんだ」として、Aさんを別のブロックの一人部屋に連行し、隔離しました。この連行の過程で、Aさんは、完治していない右腕の古傷を入国警備官につかまれ、痛めました。

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  まず、被収容者たちの完全に非暴力に徹した、しかも話し合いをもとめての行動に対して、大人数の警備官を動員して制圧しにかかったという異様な対応に、センター側の被収容者を管理対象としかみない人権軽視の体質がよくあらわれています。

  センター側は、いったいなにをおそれているのでしょうか? センター側が被収容者の人権を尊重しようとしているのであれば、被収容者側の主張に耳をかたむけ、かれら・かのじょらのおかれた状況を可能なかぎり改善できるよう、話し合えばよいことです。すわって対話をもとめている被収容者たちに対して、センター側が集団での暴力をもって圧倒しにかかるという対応しか今回できなかったのは、自分たちのふだんおこなっている職務に理もなければ正当性もないことをみずから認めているということではないでしょうか? 話し合いの要求に暴力で応じるのは、自身が相手に対してしていることにやましさがあるからではないのでしょうか?

  また、センターが、Aさんを「他の被収容者をまきこんだ」との口実で隔離したことについても、被収容者たちに対する入管の姿勢と考え方がよくあらわれています。

  被収容者たちは、これまでも連名での意見書・嘆願書の提出や、集団でのハンガーストライキなどをつうじて、収容所の人権状況の改善をもとめてきました。それらの行動にしても今回の帰室拒否にしても、まえもって被収容者間で話し合いの場がもたれ、それぞれが主体的な意思のもとで参加するというかたちで取り組まれてきました。

  そうした、各人ひとりひとりが自分の意思で参加した行動を、センター側は、まるで一部の者が他を「まきこん」でひきおこされたものであるかのように解釈しようとしているわけです。このように、参加者全員によって取り組まれたストライキを「一部の者による煽動」へと矮小化せずにはいられないのは、収容所の処遇について被収容者の多数が不当性をうったえている事実から目をそらしたいというセンター側の願望のあらわれにほかなりません。ここにも、入管側のやましさの意識、つまり自分たちが人権侵害をおこなっているという事実をなかば自覚していながら、そうした認識を意識から抑圧しようとせずにはいられないという職員たちの様子がみてとれます。

  なお、この6月19日のセンター側の制圧行動において、入国警備官たちはAさんや他のストライキ参加者に対して、数々のゆるしがたい暴言をはいた事実が報告されています。その暴言のなかには、被収容者の人権を公然と否定し、尊厳を侮辱するもの、差別的なものもあり、私たちとしてもけっして見すごすことができません。次回の記事で、くわしく報告します。



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  19日のセンター側による制圧に先立って、被収容者側は18日に以下の意見や質問をセンター側に口頭でつたえて、翌日までの返答をもとめておりました。返答期限の19日にセンター側がとった行動が、以上に述べてきた、50人の警備官による制圧とAさんの別ブロックへの隔離だったわけです。

  • 仮放免申請の審査が2ヶ月もかかっている。その理由を説明してほしい。
  • 仮放免の担当者はなぜここに説明に来ないのか?
  • 仮放免不許可の場合、現状ではいっさい不許可理由の説明がなされない。不許可理由を説明してほしい。
  • 入管は家族のことを考えてくれない(面会でもなかなか会えない、電話もいつでもできるわけではない)。
  • 長く収容されている人を出してほしい。長期収容反対。仮放免制度を弾力的に運用してほしい。
  • 世界中に比べて日本は人権ない。日本の入管センターは環境が厳しい。
  • 医者の診療を1ヶ月も待たせないで。
  • 投薬の際、品川(東京入管)とちがって、薬の説明書(効能や副作用について記した紙)が出されない。
  • 仮放免の基本的な不許可理由、許可理由など、プラスマイナスを教えてほしい。
  • 奥さんがいること、訴訟を提起していることが仮放免申請においてプラスか教えてほしい。
  • ご飯に虫が混入していたことについて、ミスを認めているのか?
  • 収容期間が2,3年以上になる人もいる。収容期限(収容期間の上限)を決めてほしい。
  • 仮放免の申請理由が同じでも、1回目から3回目の申請は不許可になるいっぽうで、4回目が許可になることがある。なぜか? 収容期間の長さが許可・不許可と関係ある?
  • 刑務所から来た人はなぜ収容期間が長くなるのか? もう刑に服してきたのに、皆と比べて収容期間が倍になっている。
  • 刑務所で1年服してきた者が入管で2年になっている人がいる!
  • オーバーステイで23年いて何で今さら帰す? われわれはおもちゃなのか?
  • チャーター機での一斉送還はやるのか?
  • 裁判をやっている人をここに収容し続ける意味はないでしょ? 裁判中なのに、なんで収容するのか? 保証人、保証金もあって、勝訴したら在留資格を得られるのだから、逃亡する理由がないでしょ?

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