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関東仮放免者の会「宣言」/賛助会員募集とカンパのおねがい

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仮放免者の会 ホームページ

Friday, August 31, 2012

東日本入管センターでのハンストについてのマスコミ各社報道





  7月20日からおこなわれている、東日本入管センターの被収容者によるハンガーストライキについて、いくつか報道が出ているようです。




20ヶ国の120が入管でハンスト / 仮放免求める
  東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容中のパキスタンやフィリピンなどの20カ国の男女約120人が、長期収容者の仮放免などを求め、無期限のハンガーストライキを始めたことが20日、支援団体「BOND」(外国人労働者・難民と共に歩む会)への取材で分かった。
  BONDによると、センターには約350人が収容されている。センターが必要と認めた場合に仮放免されるが、申請が不許可になるケースが多いことや不許可の理由が説明されないことについて改善を求めている。
  センターは「ハンストが行われていることはまだ確認していないが、意見や要望があれば回答したい」としている。
『東京新聞』2012年8月21日


「長期収容やめて」70人がハンスト / 牛久入管センター
  牛久市久野町の法務省東日本入国管理センターで、収容者の一部によるハンガーストライキが起きていることが28日わかった。ハンストは20日に開始。支援団体によると、長期収容を止めるよう訴えている。開始時点から参加者は減っているが、依然約70人の男女がセンター側から提供される給食を食べていないという。
  ハンストを受け、支援団体の「BOND」は、センター側に1年以上の長期収容中止を申し入れた。同センター収容者数は約400人。(橋本ひとみ)
『常陽新聞』2012年8月29日

入管施設60人が食事拒否 / 茨城 難民認定長期化 抗議か
  法務省の「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市久野町)で、難民認定を求めるなどして収容されている外国人の一部が、提供される給食を食べるのを拒否していることが29日、わかった。
  同センターによると、28日現在、約400人の収容者のうち約60人が給食をとっていないという。
  外国人労働者や難民の支援団体「BOND」(高根淳代表)によると、難民認定手続きが長引くなどの理由で同センターに長期間留め置かれているスリランカ、ガーナなど約20か国の120人が20日からハンガーストライキを始めた。入所者は、面会した同団体メンバーに「長期収容をやめてほしい」と訴えたという。長期収容者の多くは半年以上留め置かれ、2年以上収容されている人もいるという。
  同団体の宮廻(みやさこ)満副代表は「長期収容者らは精神的に追いつめられている」として、早期に状況を改善するよう求めている。
  同センターは「給食を拒絶している入所者がいるのは事実だが、要求は出ておらず、ハンスト(が行われているとの認識)はない」としており、給食を食べるよう説得しているという。
『読売新聞』2012年8月30日


  茨城県牛久市にある法務省の入国管理施設で、不法滞在や不法入国などで収容されているおよそ60人の外国人が、給食を拒否していることがわかりました。
  「東日本入国管理センター」によりますと、施設に収容されているおよそ400人のうち、ガーナやイラン、フィリピンや中国、韓国などおよそ20か国の100人以上が、今月20日から一斉に給食を拒否し始めたということです。29日の時点でもおよそ60人が拒否を続けていて、一部は処遇の改善や仮放免を求めています。
  給食を拒否している収容者は、差し入れや自費での物品購入などで食事をとっているということですが、東日本入国管理センターは「施設内での規律の維持や保安に影響を与えかねない」として、収容者の説得を続けています。(30日11:28)
TBS  2012年8月30日


  茨城県の東日本入国管理センターで、長期間の収容に不満を持つ外国人の一部が給食を拒否していることが分かりました。
  法務省などによりますと、センターに収容されている約400人の外国人のうち、スリランカ人やガーナ人など約60人が給食を拒否しているということです。この外国人の多くは、強制退去が命じられても帰国を拒否していて、収容が半年から2年に及んでいます。長期間の収容に不満を持っていて、一時的にセンターから解放される「仮放免」や、難民として保護されて日本での一定の権利を得る「難民認定」を求めています。外国人労働者や難民を支援する団体によりますと、外国人は仮放免などを求めて給食を拒否していますが、団体が差し入れたクラッカーなどは食べているということです。この団体は28日、法務省に仮放免などを求める申し入れをしました。法務省は「内容を精査して検討する」としています。
テレビ朝日  2012年8月30日





Tuesday, August 28, 2012

東日本入管センターにおけるハンスト9日目 / センターと法務省入管への申し入れ





  東日本入国管理センター(茨城県牛久市)の長期収容に抗議する被収容者のハンガーストライキが、8月20日の開始から9日たちました。120人が参加して始まったハンストは、いま現在も70人強がつづけております。

  東日本入管センターの被収容者のほとんどは、日本への在留希望者です。帰国した場合に身の危険が予想される難民申請者、パートナーや子どもなどが日本にいるひと、日本で暮らし働いてきた期間が長期間にわたり国籍国にすでに生活基盤のないひと。入管が在留資格をみとめず、退去強制令書が発布されたものの、こういった、いわば帰るに帰れないひとたちが、半年以上、長いひとになると1年半あるいは2年以上、この牛久市の収容所にとめおかれております。

  体調不良をおぼえて診療をもとめても1ヶ月以上待たされることも珍しくないという、劣悪な医療状況。職員による硬軟とりまぜた帰国強要にはじまり、窓ガラスにフィルムを貼って外の景色を見せない、あるいは仮放免申請をいっさいの理由の説明なしにくりかえし不許可にする、といった周到かつ意図的な精神的圧迫。このような劣悪な収容施設に、いつ外に出られるともわからず、長期間にわたって監禁されれば、だれもが(←まったく誇張ではありません)心身の健康をそこないます。

  東日本入管センターの被収容者は、例外なく、拘禁反応とみられる心身の不調になやまされています。高血圧、不眠、動悸、極度の食欲不振、めまい、生理不順などなど。その他、重病にかかっている被収容者も、じゅうぶんな治療を受けられずに、監禁されています。

  こういったひとたちが70人以上、10日たとうとしている現在も、ハンストを続けているのです。

◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  センター側は、こうした被収容者のたたかいに対して、分断と切り崩しをはかる工作をしかけてきています。

  あるブロックでは、ハンスト参加者のまとめ役のひとりに、ハンスト開始数日後に仮放免不許可を通知してきました。私たちが観察している、最近のセンターの運用からみて、ほぼ許可が出ているケースでした。その一方で、他のブロックでは、ハンストに参加してないひと、特にそのなかでも途中からの参加合流を計画していた被収容者に対し、たてつづけに、仮放免許可を出す用意があるということを示唆してきました。

  また、他のブロックのあるハンスト参加者は職員から「このままハンストを続けると、これまでみんなが要求して改善してきたものが、全部ダメになるかもしれない」とのおどしを受けたとのこと。これに対し、この被収容者は「処遇を改善しないと、このハンストのようなみんなの抗議は今後もずっとつづくだろう」と応じたそうです。

  こうしたセンター側の対応の意図が、「ハンスト参加者には入管は不利なとりあつかいをするぞ」というおどしを通じて、被収容者間の団結・連帯を分断することにあるのだろうということは、私たちが面会したハンスト参加者たちも話しておりました。また、ある程度、そうしたセンター側の出方も予想していたようです。

  私たちとしては、東日本入管センターが、ハンスト参加者や入管に強い姿勢で抗議する被収容者に不利なとりあつかいをすることのないよう、監視していく必要があります。それは、収容が長期にわたるひとから差別なく順次、仮放免許可を出していくようセンターに求めていくことであり、つまり、長期収容反対という今回のハンストにおける被収容者たちの要求に合致することです。

  みなさまがたにも、東日本入管センターの長期収容問題と被収容者たちのたたかいに、いっそうの注目と情報拡散をおねがいいたします。

【抗議先】

東日本入国管理センター

  • 電話: 029-875-1291
  • FAX: 029-830-9010

【カンパの送金先】

     ゆうちょ銀行  記号10560  番号  22655891
    口座名  カリホウメンシャノカイ

  郵便局以外から振込する場合は、
    店名  〇八五(読み  ゼロハチゴ)    店番 085
    普通預金  口座番号  2265589


◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  以下、本日8月28日づけで提出した「申入書」2通(それぞれ、東日本入管センターにあてたものと、法務省入国管理局にあてたもの)を、転載します。


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申  入  書
2012年8月28日

東日本入国管理センター所長  殿

仮放免者の会(関東)                              
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)


  私たちは、本年8月10日の全国統一一斉面会に際しても、貴職に「長期収容者などへの仮放免許可」を申入れました。それは昨年夏季以降、貴センター被収容者数が増大し、それにつれて長期収容者数が増大し、ついには自殺未遂者が相次ぐ状況にまで至っているからです。私たちが面会する被収容者たちからは、何度仮放免申請しても不許可が続き、不許可理由も教えてもらえず、これからどうしたら良いのかわからない、病気で願箋を出しても医者に診察してもらえるまで一ヶ月もかかる、などの深刻な訴えを聞かされます。自殺未遂以外にも、3B・8Aなどでのハンスト、死を覚悟した無期限の拒食、多発するケンカなど、支援者側も心を痛め、対応に追われる事態が相次いでいます。また、納付不可能な保証金額が提示され、結局、仮放免不許可処分となる例もあります。

  そういうなかで、本年8月20日からは大規模なハンストが発生しました。このハンストは、当初約120名で開始され、一週間が過ぎた昨日段階でも70名以上が続行しています。各ブロックのハンスト参加者間では緊密な連携を取りにくいため、面会して聞くと要求項目や要求の仕方などについてそれぞれなりの意見を持っていました。一昨年5月や昨年8月、10月などのハンスト時には見られなかったことですが、ハンスト参加者名が私たちに知られないようにと貴職が妨害されたため、私たちはより多くのハンスト参加者と面会してより多くの者の意見を聞くことができません。しかし、昨日までの面会を通じて、ハンスト参加者たちの要求の最大公約数としては、長期収容反対の一点にまとめることができます。

  私たちとしても、ハンスト参加者たちの要求としてある長期収容反対との見解に全面的に賛同します。私たちは退令収容から6ヶ月を越えたら長期収容であると認識して、これまでも繰り返し、貴職に対して6ヶ月以上の収容を行わない旨を申入れてきました。ところが貴センターには現在、退令収容1年を超える者が増大しています。

  退令収容から6ヶ月のころには誰もが拘禁反応に苦しんでおり、それが1年も続くと、このまま無期限に収容され続けるのかと人生に絶望するようになっています。そうした状態が、ハンスト、自殺未遂、ケンカの多発などを生み出しています。

  すでに一昨年7月30日、法務省入国管理局は「被収容者の個々の事情に応じて仮放免を弾力的に活用することにより、収容長期化をできるだけ回避するよう取り組む」と報道発表をしているのであり、これを履行し、長期収容を回避していただくことを申入れます。

以  上

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申  入  書
2012年8月28日


法務大臣  殿
法務省入国管理局長  殿


仮放免者の会(関東)                              
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

  今月20日から、東日本入国管理センターにおいて寮・ブロックをまたがっての同時多発的な大規模なハンガーストライキが被収容者によって行われています。本日付の東日本センター所長あての申入書も添付しますのでご参照ください。

  貴職らは、一昨年7月30日に「退去強制令書により収容する者の仮放免に関する検証等について」との報道発表を行い、そのなかで「被収容者の個々の事情に応じて仮放免を弾力的に活用することにより、収容長期化をできるだけ回避するよう取り組む」と入管行政における方針を明らかにされました。

  しかるに東日本センターでは、昨年より収容の長期化傾向が見受けられます。私たちは、東日本センターの運用全般への申入れや個別案件での申入れ時にいくども、なぜ本省報道発表と違う事態になっているのかと東日本センターに質問しました。その答えとしては、常に「本省報道発表では長期収容とする期間が具体的に明示されていない」「本省の報道発表も仮放免許否審査において総合的に判断する際の一つ」などと返ってきます。貴職らから入国者収容所各センターには、報道発表と同趣旨の方針が指示されていると認識していましたが、そうではないのでしょうか。また、東日本センターの現在の収容状況を貴職らはどのように認識されているのでしょうか。私たちとしては、東日本センターとのやり取りを通じて入管行政への不信が深まるばかりです。

  東日本センターにおいては現在、ハンスト、自殺未遂、ケンカなどが多発しています。貴職らが東日本センターの収容状況を掌握し、改善させられなければ、被収容者はますます追い詰められていきます。東日本センター被収容者がおかれた深刻な状況に御理解いただき、これ以上の悲劇を招かないよう適切な対処をしていただくよう申入れます。

以  上

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参考資料

Monday, August 27, 2012

東日本入管被収容者、大規模ハンスト開始より1週間――ひきつづき情報拡散、カンパ、抗議をお願いします




  8月20日(月曜日)にはじまった、東日本入国管理センター被収容者による大規模ハンストは、ちょうど1週間たった今も継続中です。


  仮放免者の会では、ハンスト開始後、面会のできない土曜・日曜をのぞいて毎日、ハンスト参加者への面会・必要な物品の差入れ等をおこなっております。

  ひきつづき、みなさまには情報拡散、カンパ、東日本入国管理センターへの抗議にご協力お願いいたします。


【抗議・意見提起のあてさき】

東日本入国管理センター

  • 電話: 029-875-1291
  • FAX: 029-830-9010


【カンパの送金先】

     ゆうちょ銀行  記号10560  番号  22655891
    口座名  カリホウメンシャノカイ

  郵便局以外から振込する場合は、
    店名  〇八五(読み  ゼロハチゴ)    店番 085
    普通預金  口座番号  2265589


  8月24日(金曜日)には、関東弁護士会連合会(関弁連)が、ハンストの調査に東日本入管センターをおとずれました。関弁連は、センターの被収容者処遇の問題に精力的に取り組んでおられます。7月には、センターの所長あてに「要望書」も提出されてます。



  以下の動画は、24日にセンターをおとずれた支援者と関弁連の弁護士の談話です。


Saturday, August 25, 2012

東日本入管センター、ハンスト参加者よりメッセージ(1)

  お知らせしているとおり、東日本入国管理センターの被収容者たちが、長期収容に抗議して大規模なハンガーストライキをおこなっています。


  東日本入管センターへの抗議にご協力していただいたみなさまに、心から敬意を表します。また、たくさんのかたがたが、ハンスト支援のカンパと情報拡散の呼びかけに応じてくださっています。あつくお礼をもうしあげます。

  このたびの集団ハンストに参加しているブロックのひとつ、3Aブロックの被収容者たちから、メッセージをあずかりましたので、その全文を公表します。

  ひきつづき、センターへの抗議とカンパにご協力ねがいます。また、ツイッターやフェイスブック、メーリングリストへの投稿などをとおしての情報拡散も、ひきつづきご協力ください。



【抗議・意見提起のあてさき】

東日本入国管理センター
  • 電話: 029-875-1291
  • FAX: 029-830-9010


【カンパの送金先】

     ゆうちょ銀行  記号10560  番号  22655891

    口座名  カリホウメンシャノカイ

  郵便局以外から振込する場合は、
    店名  〇八五(読み  ゼロハチゴ)    店番 085
    普通預金  口座番号  2265589



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平成24年8月24日 
日本人の皆様へ

   私達は、東日本入国管理センターで収容されている外国人収容者です。今、入管内の状況がとても悪い事から体力とストレスの限界に至っております、私達は今まで何度も何度も長期収容をやめて頂く様、お願いをしてきましたが、この問題は今だに改善されていません。

  私達は、これ以上お願いしても何も変わらない事を分かり、平成24年8月20日付約120人を始め無期限のハンガーストライキを始めました。

  毎日体力の低下とストレスが大きなダメージとなって私達の体に押し掛かっています。中にはめまいや体力の限界を感じ、たおれる人もいます。しかし入管側は何もしようとしません。このままでは私達は死んでしまいます。。。

  1日も早くこの問題を真剣に考えて頂く様 心から祈って戦っています。

 以上





Wednesday, August 22, 2012

抗議・カンパ・情報拡散のお願い――東日本入管センター被収容者のハンストについて

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移民・難民問題にとりくむ全国の皆さまへ

2012年8月21日


仮放免者の会(関東)                               
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)
    連絡先  宮廻(みやさこ)  090-6547-7628


  日頃のご尽力に敬意を表します。

  本日の東京新聞など各紙朝刊ですでにご存じの事と思いますが、昨日8月20日から、東日本入国管理センターの被収容者120名が、長期収容に反対してハンガーストライキを開始しました。


  長期収容問題と言えば、2010年3月に西日本センター、同年5月に東日本センターで被収容者による大規模ハンストがおこなわれ、国会でも取り上げられ、同年7月には法務省入国管理局が「長期収容をできるだけ回避するよう取り組む」と報道発表し、問題は基本的に解決したようにも思われてきました。しかし、東日本センターでは解決するどころかますます深刻化してきています。

  深刻化の起点は昨年3月の東日本大震災です。それまでは、退去強制令書発付処分を受けた者で、帰国する者、帰国できない事情があって残らざるを得ない者(家族が日本にいる者や難民など)の両方が地方局から東日本センターに移収され、帰国する者は成田へとさらに移収されていました。大震災後は、東京入管、同横浜支局で退令発付を受けた者で帰国する者は、直接、成田に移収されるようになりました。震源地と福島第一原発に近い茨城県に、帰国する者を東京や神奈川から移収することは当事者の生命・健康に危険性をもたらすことであり、東京・神奈川から成田空港に直接移収するというのは的確な判断だと思われます。しかしこのため、常時400人以上収容していた東日本センターの被収容者数は半減しました。そして現在、被収容者数は400名近くまでに回復してきています。東日本センターは、収容期間を長期化させることによって被収容者数を回復させたのです。

  関東の支援者は、長期収容を回避するために、仮放免保証人がいなければ保証人を引き受け、仮放免後の住居がなければ探してきました。そして仮放免許可申請をし、許可がおりれば喜び、不許可になれば当事者を励まして次の仮放免申請を準備してきました。そうした出来事のすべてが、大震災以降、東日本センターの被収容者総数の数合わせのなかでの事でしかなかったのです。私たち関東の支援者は、東日本センターの意図を見抜けなかったふがいなさを真摯に反省しなければなりません。その結果、被収容者数は増大し、それにつれて長期収容者も増大し、最近の相次ぐ自殺未遂という事態まで招いてしまいました。

  一昨年7月の本省報道発表を反故にしても被収容者数を増大させる東日本センターの意図の背景についてはいまだにわかりません。次年度の予算獲得のためかとも思われますが、空港業務や本年7月の在留カード導入で人員不足の入管行政が、なにゆえ東日本センターに予算や人員を確保しづけようとするのでしょうか。ある被収容者が、差し入れできる品目を増やしてほしいと要求したところ、それに答えて東日本センター職員が言ったのは「そんなことをしたら売店が潰れるからできない」との事だったそうです。売店、給食業者、警備会社、清掃会社に黒字を確保させるために被収容者数を400名台に回復させなければならなかったのかもしれません。

  東日本センターの意図の背景はともかくとして、犠牲となるのは被収容者です。被収容者が置かれた甚大な人権侵害を是正するためには、もはや関東の当事者や支援者だけの力ではどうにもなりません。全国の支援者、被収容者・非正規滞在者に心を寄せていただいている皆さまの力をお借りしなければなりません。

  東日本センターによる被収容者の増大、それに伴う長期収容者の増大に対して、抗議・意見提起をお願いしたします。

  東日本センターの連絡先は以下の通りです。
  • 029-875-1291
  • 029-830-9010(FAX)

 どうしても食後服用の薬を飲まなければならない被収容者も今回のハンストに参加しています。彼らにはビスケットなどを差し入れ、何とか薬を飲み続けてもらう必要があります。今回のハンストの規模はいまだかつてない大規模なものなので、差し入れをするにも資金が必要です。カンパしていただけるかたは、以下の口座に送金をお願いします。

    ゆうちょ銀行  記号10560  番号  22655891
    口座名  カリホウメンシャノカイ

  郵便局以外から振込する場合は、
    店名  〇八五(読み  ゼロハチゴ)    店番 085
    普通預金  口座番号  2265589
  にお願いいたします。

  今回のハンストに先立ち、あるブロックは以下の要求書を所長あてに提出しました。長期収容者が増えるなか、重病者も増え、切羽詰まった中で提出した文章です。



所長殿

  私達、全収容者は今まで何度も何度も、長期収容をやめて頂きたくお願いしてきましたが、この問題は今だに解決されていないにも拘わらず、この2ヶ月間に大勢な人の仮放免が不許可となっております。

  この問題は今、全収容者に多大なストレスとなっております。私達はこのままではストレスの限界にいたすと感じています。

  早急にこの問題を改善して頂くよう宜しくお願い申し上げます。



 東日本センター被収容者が置かれた苦境に御理解いただき、ご協力いただけるよう重ねてお願いいたします。

以 上

Tuesday, August 21, 2012

【速報】8月20日、東日本入管センターで大規模ハンスト開始

  8月20日(月)、東日本入国管理センターで、被収容者120名が長期収容に反対してハンガーストライキを開始しました。

  昨年3月の東日本日本大震災と東京電力の原発事故以降、東日本センターでは、帰国する被正規滞在者が東京入管などから移って来なくなり(東京入管などから直接、成田空港に移されるようになった)、被収容者は在留希望者のみとなり、被収容者数が激減しました。その後、東日本センターは収容人員確保のためというセンター側の都合としか言いようのない動機で仮放免許可を出しにくくし、長期収容者が増大しています。その結果、幾度も仮放免申請が不許可になり自殺未遂にいたるケースが相次いでいます。

  そういう絶望的状況のなか、被収容総数の3分の1が今回のハンストに参加しています。

  くわしい情報、また東日本センター側の対応をふくめた今後の推移について、報告していきます。注目のほど、よろしくお願いします。

  以下、関連する資料2つを掲載ておきます。ひとつは、この「ハンストにあたって東日本センターの被収容者たちが作成した要求書です。もうひとつは、8月10日の統一一斉面会で、私たち仮放免者の会(関東)が東日本センターに提出した申入書です。


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【資料1】東日本センター被収容者の要求書


所長殿

  私達、全収容者は今まで何度も何度も、長期収容をやめて頂きたくお願いしてきましたが、この問題は今だに解決されていないにも拘わらず、この2ヶ月間に大勢な人の仮放免が不許可となっております。

  この問題は今、全収容者に多大なストレスとなっております。私達はこのままではストレスの限界にいたすと感じています。

  早急にこの問題を改善して頂くよう宜しくお願い申し上げます。






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【資料2】仮放免者の会(関東)の申入書

申 入 書


2012年8月10日
東日本入国管理センター所長 殿
仮放免者の会(関東)


一、長期収容者などへの仮放免許可
  センターでの収容実態は監禁的収容であり、精神を破壊し健康を著しく害するものです。事実、ほとんどの被収容者には目まい、頭痛、吐き気、不眠、食欲不振などの拘禁反応が現れてきます。一昨年7月30日、法務省入国管理局は「被収容者の個々の事情に応じて仮放免を弾力的に活用することにより、収容長期化をできるだけ回避するよう取り組む」と報道発表をしました。これを履行していただきたい。これまでも「(1)退令収容期間が半年を越える者 (2)収容に耐えることの出来ない重病者 (3)難民申請者(難民該当性の立証を妨げる) (4)再収容者(再収容者は通算で長期収容にならざるを得ない)」への即刻の仮放免許可を申入れましたが重ねて申入れます。

  私たちも長期収容回避の実現に向けて、支援者は仮放免保証人・同申請人などを引き受け、仮放免者は被収容者の仮放免後の住居探しを手伝うなどしてきました。しかし、貴センターでの仮放免許否状況を見た時、330~340名程度の被収容者数の維持を第一において仮放免許否判断を行っているとしか思えません。貴センターには、昨年の東日本大震災までは地方局で帰国に同意した者も収容されていましたが、大震災後は基本的に帰国忌避者のみが移収されてきています。そのため昨年度の前半には被収容者数が大幅に減少しましたが、昨年12月には1Bブロックが再開され、被収容者数は330名ほどに増加しました。その後、本年4・5月には、品川・横浜などからの移収者が多く、その分、貴職から仮放免許可を受けて出所しました。しかし、移収者が減少した5月下旬から不許可件数が増え、しかも、6月には仮放免後に就労しない旨の確約書に被収容者が署名したにも関わらず不許可となるケースが相次ぎました。これについては被収容者からのハンガーストライキも含む抗議や家族からの抗議などもあってすでに是正されていますが、なぜ6月にあのような事態が生起したのかを考えると、貴職が被収容者数を330~340名程度に調整するためになしたとしか理解できません。人道的配慮から行われる仮放免の許否判断が、来年度の予算獲得のために左右されているとしたらゆゆしき事態です。そうでないのならば、なぜあのような事態にいたったのか説明いただきたい。

  上記本省報道発表には私たちは大いに期待しました。だから私たちも精いっぱい努力してきたのです。しかし貴職は、昨年6月には仮放免後の指定住居をめぐって制限を課し、10月には上記の不就労確約書へのサインを義務付け、さらに一部の保証人や住居提供者に対してまで当該被収容者が仮放免されたのちに就労させない旨の書面までとるようになりました。貴センターでの運用は、上記本省報道発表に明らかに逆行し、収容の長期化を招いています。帰国忌避者は、難民申請者であったり家族が日本にいたり生活基盤を日本に移していたりと、それぞれなりに理由があって帰国できない者たちです。退令収容が半年であれ1年であれ2年であれ、その苦難を耐え忍ぶしかありません。実際、昨年1年間を通じて常時300名以上の大量収容を続けた貴センターにおいて、長期に収容することによって送還された者は数えるほどしかいません。行政効果がほとんどなく税金を無駄に使い、被収容者には深刻な人権侵害を強いる長期収容は何のために行われているのでしょうか。あたかも、大震災後に帰国する者が移収されてこなくなった分、帰国忌避者の収容を長期化させて収容人員を確保しようとしているとしか理解できません。品川や横浜が頑張って非正規滞在者を摘発し、仙台も頑張って震災復興現場で働く非正規滞在者を摘発して牛久に大量に回してくれば「収容長期化をできるだけ回避するよう取り組む」ことができるとでも言うのでしょうか。



二、処遇の改善について
  処遇の問題に限りませんが各ブロックから要求書(申出書)が貴職宛に提出されています。私たちも被収容者に面会した際、不満・要望などがあればブロック内で討議して貴職宛に要求書を出すように助言しています。これについてはお伝えしているように、昨年2月の首から下が麻痺状態となった自殺未遂者のような悲劇を二度と繰り返さないように、昨年6月ころから牛久被収容者に呼びかけ始めました。被収容者処遇規則にも反する貴センターでの劣悪な処遇、しかも収容が長期化するなかで被収容者のストレスは高進し、時に昨年2月24日の9Aブロックの帰室拒否行動のような突発的な事態を生み出します。こうした事態への貴センターの対応がまずければ被収容者の怒りや興奮が高まり、再び三度と同様の悲劇をもたらすことが危惧されます。
  最近も自殺未遂や死を覚悟した長期の拒食がありましたが、こういう事態を無くしたいという点においては貴職と私たちが一致する所です。最近の2件の長期拒食に対しても、貴センターは適切に対処され、私たちとしてもできる限りの努力をして摂食再開にこぎつけることができました。当会に限らず、弁護士会、各支援団体などにも御尽力いただきました。多数かつ多様な被収容者がいる中、一つの方法で自殺未遂などを完全に防げるわけではありませんが、各ブロック内で討議し、要求をまとめて貴職に提出し、それに貴職が誠実に応えていただければ各ブロックの雰囲気は良くなります。今年度に入って、4月からの官給食の改善、同月29日からの日曜日の戸外運動、5月から窓を若干開けるようになったこと、7月からの午前中のフリータイムの延長、女性ブロックの古くなった畳を今年中には替えてもらえることなど、いずれも被収容者はとても喜んでいます。窓が数センチ開けられて、初めて観光名所の牛久大仏を見ることができたと喜ぶ被収容者もいました。被収容者からの要求に応えるには予算措置が必要となるケースも多々あるでしょうが、あまりに人権を侵害した状態から一歩ずつでも改善するために、また被収容者を絶望に追いやらないために、各ブロックからの要求に対しては誠意ある対応を申入れます。最近の自殺未遂や長期の拒食は、個人的な特質によるものだけではないようです。長期にわたる監禁的拘束、いつまでも診察してもらえない疾病による苦しみ、夏場を迎えて冷房は効くようにしていただいたものの密閉空間での低湿度による喉の痛みなど、被収容者のストレスは明らかに高進しています。
  引き続いての重大な問題は医療問題です。収容が長期化する中で持病は悪化し、健康だった者も拘禁反応に苦しめられます。また1日40分の戸外運動は被収容者がストレスを発散する第一の場であり、そこでの堅い壁と地面、運動シューズの未整備のためケガが絶えません。昨年度までの勤務医は最悪でしたが、彼女は辞めたものの今年度に入っての医師の勤務体制は整備されず、願箋を出してから2週間・3週間、ひどい場合は1ヶ月以上待たされます。現在の状況では、貴職が収容主体責任を果たしているとは思えません。貴センターが勤務医の求人に努力されていることは承知していますが、被収容者の生命・健康は、貴職らが努力しているからとすまされる問題でもありません。結核菌の排菌者が出れば該当者・同房ないし同ブロックの者や貴センター職員、牛久市民・茨城県民に対しても多大な犠牲を強いることになります。医師の増員あるいは被収容者数の減少をもって現状を早急に打開し、病人・けが人が速やかに診察・治療を受けられるよう申入れます。
以 上


Tuesday, August 14, 2012

「仮放免者の会 夏(なつ)のつどい」の ごあんない



さいしゅうよう  はんたい!
VISAを  かちとろう!

2012ねん 8月がつ 19にち(にちようび) 
午後(ごご)12:00  集合(しゅうごう)


  3か月(さんかげつ)に  一度(いちど)の  定期(ていき)  集会(しゅうかい)です。
  今回(こんかい)もまた  弁護士無料相談会(べんごし  むりょう そうだんかい)を  します!
  再収容(さいしゅうよう)  しない/されない  ために どうしたら  よいか  などを、はなしあいます。

  場所(ばしょ)は  「板橋区立(いたばしくりつ)グリーンホール」です。  大山駅(おおやま えき)から  あるいて  5分(5ふん)です。
  池袋駅(いけぶくろえき)から  東武東上線(とうぶ  とうじょうせん)で  埼玉(さいたま)方面(ほうめん)に  むかう  電車(でんしゃ)に  のり、「大山駅(おおやまえき)」で  おりて  ください。
  仲間(なかま)たちが  場所(ばしょ)を  案内(あんない)して  います。駐車場(ちゅうしゃじょう)  あります。

  ぜひ  みんな  きて  ください。仮放免者(かりほうめんしゃ)の  ひとは  もちろん、入管(にゅうかん)の  もんだいに  関心(かんしん)の  ある  みなさんの  参加(さんか)を  おまち  して  います。


連絡先(れんらくさき)
  • みやさこ:090-6547-7628
  • ますだ:080-3421-4060
  • Elizabeth:080-4163-1978


Friday, August 10, 2012

「今の時代、無期限収容所が許容されていいのか」牛久・趙さんより日弁連への人権救済申立て

  東日本入管センター(茨城県牛久市)8Aブロックに収容されている韓国人の趙さんは、牛久の長期収容に反対し、また仮放免不許可の際は不許可理由を説明することを要求して6月21日から1ケ月間のハンガーストライキをおこないました。同時に趙さんは、日本弁護士連合会(日弁連)に人権救済の申し立てをおこないました。その文書を、趙さんの了解を得て掲載します。

  すでに掲載しているように、8Aブロックでは今年3月9日に所長あての要求書を出し、その後も継続的に仮放免や処遇の問題について改善を求め続けています。


  趙さんの長期収容反対、仮放免不許可理由の開示要求という闘いは、被収容者全体の意見を代弁してのもの。しかし趙さん自身としてはより深く、収容、仮放免制度などについて根本的なところから考えています。以下に掲載する趙さんの文書は、収容や仮放免制度について被収容者自身が根本的なところから問いかけた訴えであり、私たちも学ぶべき点が多々あるように思われます。


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日弁連人権擁護委員会 人権救済申立てについて
2012年8月1日

牛久入管被収容者 趙××

  2011年9月26日、品川から東日本入国管理センターに移送されてきて初めて感じられた事は、人間として扱いは受けられない所なのかなという印象でした。施設ごとに違いがあっても、こんなに違うのかなと、初めて感じさせてくれました。これから、この施設に収容されている者の立場として、言える範囲内で具体的にいくつか分けて話したいと思います。

1.この施設の本来の目的は何でしょうか?
  入管側の説明によりますと、(1)退去強制出国命令が出ている限り国に帰るために準備をする所、(2)難民・家族・裁判等いろいろ手続きがある人は、一時的放免し済ませるため。

  (2)番の場合は、仮放免制度に該当するのですが、施設がある以上、付属ものとして考えられます。ほかにもあるのか分かりませんが、まともに説明してくれる担当官がいないので、自分なりに解釈します。

  (1)(2)をあわせても、個人の事情により帰ることができない人がいます。そういう人にはどういう対応をするのか疑問です。日本に住むことを、説得して諦めさせるのは見てきました。それでも帰らない人たちも沢山見てきています。こういう人たちのせいで、「長期収容」という言葉が出てきたと思います。つまり、結論から言いますと「長期収容」するために、この施設があるのと何ら変わりません。では、どのくらい収容されると「長期収容」になるのか気になりますね。担当官に聞くと、ちゃんと答えてくれる人は一人もいません。

  なぜなら、この施設は無期限収容所だからです。今の時代、無期限収容所が許容されていいのかどうか、国連の人権団体に問いかけてみたい気持ちです。



2.仮放免制度は何でしょうか?
  「無期限収容所」でありながら、無期限収容されている者はいません。その理由は、この仮放免制度があるからでしょう。ここで一つ、入管側に聞きたいのは、人道的な配慮で仮放免制度があるのか、人権的に「長期収容」ができないからあるのか教えてほしいです。しかし、どっちにしろ、中途半端な運用は人を欺くような事となりかねますので、ここでは人権侵害とも言えると思います。現在の仮放免制度の中途半端な運用では、「無期限収容所」というレッテルは消すことができないでしょう。
  一つ例を挙げて具体的に説明します。

  仮放免のマニュアルはありますが、ここで話したいのは、収容されている者としてもっとも基本的な事についてです。仮放免を申請するには、保証人、保証金、社会での住む場所が必要となります。帰れない人達の中では、これらが用意できない人達もいるのが現状です。つまり、仮放免の申請ができない限り、この施設から出るには、自分自身をすてて、あるいは自分の人生をすてて、すべてをすてて自分の国に帰るという究極の選択をしなければならなくなります。これが、本来のこの施設の目的なら、仮放免制度は必要ないし、そもそも初めから人道的な配慮はなかった事になります。では、住む場所もない、お金もない人をどうやって社会に出すのかという疑問が生じるでしょう。しかし、こんな疑問を持つのが不思議でしょう。解決するまで出さないのが人権的にも十分理由になると思います。本当の問題は、仮放免にあります。マニュアル通り書類を備えて申請しても、不許可になるのは当然のようにあります。審査の基準というのは、マニュアルに書いてありますので、収容されている者なら誰もが知っていると思います。つまり、申請する本人はマニュアルに書いてある事はクリアしたと思い申請しているので、不許可の理由が分からないのです。きちんとした不許可の説明もなしに、不許可の通知だけするので普通の人間なら納得できるはずがないでしょう。不許可の説明を求めても無視されるのがこの施設の現状です。「ビザがない人は人間として価値もなく人間失格だ」というのを強く感じさせてくれました。確かにビザがないことは反省する所だと思います。しかし、この施設の運用のやり方のおかげで生きる価値を失くした人は恐らく私だけではないでしょう。こんな理不尽な仮放免のシステムは、人間社会で許されるものではないと思うのが私の考えです。



3.日本の入管法は一つであるのに、なぜ入管の施設は統一性がないのでしょうか。
  入管法に基づいて立てられた施設なら、東日本だろうが西日本だろうが同じになるはずです。最初に立てられた時から保安を優先してしまったために、人権は無視されたというのは肌で感じられます。施設内での生活の面で違いがあっても、愚痴や不満が出るのは当たり前でしょう。まして、その違いが「収容期間」にあるとしたら、大きな問題になると思います。何が根拠で、東日本入国管理センターと西日本入国管理センターは、「収容期間」をもって差があるのかきちんと示してほしいです。虐待だけが人権侵害ではありません。きちんとした理由もなく、差別をするのも人権侵害だと思います。理由があっても説明がないなら人権侵害と何ら変わりません。



4.収容されている者としてではなく、一人の人間として私の意見を聞いてほしいです。
  入管の立場から言いますと、帰らない人達を人道的にもっと効率的に国に帰す方法を考えるべきではないでしょうか。中途半端な仮放免のシステムでは、私のように不満を持つ人も出てくるし、ビザを出すまで収容所から出て行かないと意地を張る人も出てきます。それから先が見えないことで命まで諦める人も出てくるのです。どう見ても現在の施設の運用は、人道的にも効率的にも見えません。かえって逆効果をもたらしているのだと思います。それで、私は「満期制度」はどうかと思います。無論、「満期制度」は初めて収容される人に限ります。それから帰らない、帰られない人達限定です。今の施設の運用だと、先が見えないようにして、日本に住みたい気持ちを諦めさせるのが目的のように感じます。しかし、どんな形であれ社会に出しているのが現状ではないでしょうか。それなら、「満期制度」にして一回チャンスを与えるのが一層人道的ですし、収容されている人にとっても大事にすると思います。それから一番大事なことは、収容されている間に被収容者たちは教育を受けることです。満期を終えて施設から出る時にも必ず誓約書を書くことです。誓約書は、もう一回収容されることがあったら必ず国に帰りますというものです。これで社会に出て日本に住むため自分なりにいろいろ手続きすると思いますが、ビザもしくは難民として認めてもらえなかった場合は帰る覚悟ができるでしょう。ここで「逃亡」については私なんかが語る必要はないと思うのでやめさせていただきます。今の不良外国人たちを皆各自の国に帰したとしても、新たな外国人労働者は受け入れると思います。もっと強化された管理システムで外国人労働者を受け入れたとしても、今と同じ事が繰り返されない保障はないと思います。
  一人の人間の意見として聞いてくれる事を強く願っています。
以上です。




〇名前:趙××

〇国籍:韓国

〇生年月日:19××年×月××日(××歳)

〇来日した日:198×年×月××日

〇来日した理由:×××××大学に入学するため

〇最初に収容された所:品川入国管理局(2011年6月2日)

〇茨城県牛久の東日本入国管理センターに収容された日:(2011年9月26日)

〇帰らなかった理由(ビザが切れてから):
  当時、韓国は開発途上国だったので国民の認識は海外に留学するようになると半分成功した目で見る時代でした。経済事情で大学を途中でやめた私は到底帰る勇気がなかったと思います。

〇帰られない理由:
  一言で言いますと帰る場所が無いからです。韓国は住民登録制度です。国民すべてが住民登録証を持っていて生活全般をするようになっています。仕事は勿論、家を買う、借りるにも必要となります。26年間、韓国に帰っていない私は抹消されているので新たに申請するとお金と時間がかかります。一般の人には大した事ではないと思うかも知れません。しかし、何もない私にとっては、 ただ一日の生活も不安なので帰ることは考えられません。
  家族のことを話しますと、韓国には高齢の母と弟がいると思います。日本には息子がいます。しかし、両方とも13年くらい連絡を取ってないので、向こうも私も生死さえ分からない状態です。息子の場合は、息子が5歳の時に日本人だった私の妻が病死して妻の実家に預けたままになっています。父として何もできなかった私です。息子に会う面目はありません。でも死ぬ前に一目見るのが私の希望です。



駄文ですが宜しくお願い致します。
「私はクリスチャンです。すべてを神様に委ねます。」

Thursday, August 9, 2012

7.9「在留カード反対 7月行動」報告(動画あり)

  すっかり報告がおそくなってすみません。

  7.9「在留カード反対 7月行動」の報告です。

  わたしたちはまず 13:00に日比谷公園にあつまり、集会をおこないました。集会では、参加した仮放免者たちからマイクをつかってのアピールがありました。

  デモは、14:30に日比谷公園の中幸門を出発し、新橋方向に向かい、東京電力前を左折して外堀通りに出、右折して日比谷公園と官庁街の間の道を通って法務省へと向かいました。これは、昨年12月にやはりわたしたち「仮放免者の会」がよびかけておこなった「仮放免者に在留資格を!12・7デモ」とおなじデモ・コースです。

  法務省前では、法務省入国管理局の職員に申入書を手渡しました。その際、デモ参加者たちからは「ビザを出せ!」コールがまきおこり、しばらくのあいだやみませんでした。

 デモは、ふたたび日比谷公園にもどり、参加者たちからのアピールののち、解散しました。

  今回のデモは、昨年12月の前回デモから7ヶ月をへて、2倍のおよそ210名(うち仮放免者が約180名)が参加し、おおいにもりあがりました。参加したみなさん、デモの告知に協力してくださったみなさん、賛同・応援のメッセージをよせてくださったみなさん、ありがとうございました。



◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  8月10日(金曜日)には、一斉面会をおこないます。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。


◇        ◇        ◇        ◇        ◇


  以下、法務省前で提出した「申入書」です。

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申 入 書
2012年7月9日

法務大臣  殿
法務省入国管理局長  殿
仮放免者に在留資格を!行動参加者一同
(呼びかけ団体  仮放免者の会<関東>)

  外国人登録制度が廃止され、本日から在留カードが導入されます。3年前の入管法改正以降、貴職らによって退去強制令書の厳格な執行が指揮され、国費による無理やりの送還中の被退令者の死亡事故、拘禁反応や持病が極度に悪化しても継続される長期収容、行政訴訟や難民手続きの結果を契機とする再収容、また長期収容や再収容に絶望した被収容者による自殺や自殺未遂が多発しました。そうした絶望的状況は、どんな目に遭っても帰国することのできない被収容者たちによる2010年3月の西日本センター、同年5月の東日本センターでの大規模な無期限ハンストを、さらに翌年にかけて東京局や名古屋局での被再収容者による激しい抵抗を生み出しました。

  日本社会は、1980年代後半からのバブル景気による労働力不足を非正規滞在外国人に依拠してきました。最大時32万人にまで増大した非正規滞在外国人は、日本人労働者が忌避した3K現場を担い、労務倒産の危機にあった中小企業を救いました。その後も、東日本では長野オリンピック会場の建設工事、西日本では阪神・淡路大震災からの復旧・復興工事などに尽力し、現在、東日本大震災復旧・復興工事に貢献しています。

  私たちも、非正規滞在外国人に依拠した土木・建築・製造などを脱却して、日本人と正規滞在外国人によるものにしていくことには賛成です。問題なのは、80年代後半からの非正規滞在者に依拠した社会状況において、どのようにケリを付けるかということです。非正規滞在者には20年以上前に入国して3K現場で働いてきた者も多くいます。今でこそ、日本人の若者も就職するようになってきましたが、その就職先を守ってきたのは非正規滞在者です。長年働いてきて日本社会になじんだ非正規滞在者に対して、合法化することを私たちは求めます。10年・20年と帰国せず、本国の家族とも会わないままに異国で過ごすということは、難民であったり日本に家族がいたりと、そうとうの事情があるからです。そういう事情を抱え、日本社会の土木・建築・製造などを担ってきた非正規滞在者が、これから安心して日本で生活できるようにしてください。

  昨年12月7日にも申入れましたが、人道的配慮から、まず以下の緊急性のある者に在留資格を付与することを申入れます。
  1. 退去強制令書発付処分が下された後の期間が長期に及ぶ者
  2. 日本に家族(配偶者、及び扶養する子ども、及び扶養すべき者)がいる者
  3. 継続的治療を要する疾患を持つ者

以 上





Friday, August 3, 2012

東京入管による法務省令違反と人権侵害――被収容者からの「申し出書」

  東京入国管理局の被収容者たち(男性、Iブロック)が7月15日に連名で提出した「申し出書」を転載し、紹介します。「申し出書」には 11国籍(フィリピン、ナイジェリア、中国、インドネシア、ネパール、ベトナム、スリランカ、ウズベキスタン、韓国、ペルー、タイ)の26名が署名しております。

  この「申し出書」は、大きくわけて、前半・後半の二部構成になっております。前半では、入管収容施設の処遇の規則をさだめた「被収容者処遇規則」(以下「処遇規則」とします)が抜粋されています。後半では、この「処遇規則」にももとづきながら、合計33項目の改善要求がかかげられています。(以下転載において、「処遇規則」の抜粋である前半部分はグレーの文字で表示しております。まずは後半の具体的な要求項目をお読みいただいて、前半部分は必要に応じてそのつど参照していただければとおもいます)

  後半の要求内容を読んで具体的に思い知らされるのは、まず、入管の収容施設が、いかに収容されたひとたちの基本的な人権を侵害しているかということです。医療ネグレクトや衛生面の劣悪さもひどいですし、照明をつけたり消したりといったごく基本的な自由すら被収容者はうばわれています。ごくごくあたりまえのことがらですら、被収容者がこうしてひとつひとつ要求しなければならない。それほどひどく基本的人権が侵害されているのが、入管収容施設です。

  また、33項目におよぶ具体的で詳細な要求項目からうかがえることの第2点は、この「申し出書」が Iブロック被収容者たちの民主的な話しあいをとおしてつくられただろうことです。要求項目を一読してわかるのは、「申し出書」に多数の被収容者の意見・欲求が反映していることです。ひとりひとりの被収容者が意見を出し、また、そのひとりひとりの意見をみんなが尊重して聞き、話しあうというプロセスをへなければ、こうした具体的で詳細な要求項目は出てこないでしょう。

  要求の内容をみても、日本語が不得意な被収容者が職員から不利なあつかいを受けていることを問題化していたり、お金のない被収容者への便宜を要求していたりと、被収容者のなかでもとくに立場の弱いひとの権利が尊重されなければならないという、Iブロック被収容者たちの意思がつたわってきます。

◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  今回の「申し出書」は、さきにふれた法務省令である「処遇規則」の第四十一条に規定された「処遇に関する申出」として、東京入国管理局に提出されています。「申し出書」でも引用されていますが、ここでもその第四十一条の条文をあげておきます。
(被収容者の申出に対する措置)
第四十一条  入国警備官は、被収容者から処遇に関する申出(次条第一項の規定によるものを除く。)、その他法令に定める請求又は申出があつたときは、直ちに所長等に報告しなければならない。
2  所長等は、前項の報告のあつた事項について、速やかに処理し、その結果を当該被収容者に知らせるものとする。

  当然、このたびの「申し出書」にたいして、東京入管の所長は被収容者たちに回答する義務を負いますが、「申し出書」がもうけた回答期限である 7月27日になっても、いまだ回答がないとのことです。
  「ルールを守って国際化」が入管の「合い言葉」だそうですが(入国管理局ホームページより)、東京入管はルールを守らないのでしょうか?

◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  なお、「申し出書」は、東京入国管理局とともにもうひとつ、入管収容施設に対する視察等を行い,意見を述べる第三者機関である「東日本地区入国者収容所等視察委員会」をあて先にしております。「東日本地区入国者収容所等視察委員会」には、本日8月3日、「申し出書」を郵送いたしました。
  「東日本地区入国者収容所等視察委員会」には、「申し出書」が指摘する東京入管の法務省令違反および人権侵害について、公正な調査と改善勧告をおこなうよう、要請いたします。

  以下、「申し出書」の全文を転載します。


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2012年7月15日

申し出書

東日本地区入国者収容所等視察委員会
施設名:東京入国管理局(収容場)

  私は以前、提案書を作成し、2012年6月14日に皆の署名と共に提出しました。
  けれど未だにほとんどの意見が受け入れられていなく、返答も改善の変化がなく、直接意見を入管職員に申し込んでも相手にされず、私達の人権が尊重されていないので改めて期限を設け、皆の意見と人権を署名の元に主張し申し出ます。
  私達の意見は早期の改善を要求し、拘禁生活で最も必要な措置で人権の確保を強く要望します。早急の対応、又は返答をお願いします。

※回答期限  2012年7月27日

  出入国管理・実務六法を元に主張します。

被収容者処遇規則

    第1章  総則
(目的)
第一条  この規則は、出入国管理及び難民認定法 (昭和二十六年政令第三百十九号)により入国者収容所又は収容場(以下「収容所等」という。)に収容されている者(以下「被収容者」という。)の人権を尊重しつつ、適正な処遇を行うことを目的とする。

(生活様式の尊重)
第二条  入国者収容所長及び地方入国管理局長(以下「所長等」という。)は、収容所等の保安上支障がない範囲内において、被収容者がその属する国の風俗習慣によつて行う生活様式を尊重しなければならない。

(意見聴取等)
第二条の二  所長等は、被収容者からの処遇に関する意見の聴取、収容所等の巡視その他の措置を講じて、被収容者の処遇の適正を期するものとする。

    第二章  収容
(適法な収容)
第六条  所長等は、新たに収容される者を収容所等に収容するときは、その収容が適法であることを確認しなければならない。

(健康診断)
第八条  所長等は、新たに収容される者について、必要があると認めるときは、医師の健康診断を受けさせ、り病していることが判明したときは、病状により適当な措置を講じなければならない。

    第四章  保安
(戒具の使用)
第十九条  所長等は、被収容者が次の各号の一に該当する行為をするおそれがあり、かつ、他にこれを防止する方法がないと認められる場合は、必要最小限度の範囲で、入国警備官に、当該被収容者に対して戒具を使用させることができる。ただし、所長等の命令を受けるいとまがないときは、入国警備官は、自ら戒具を使用することができる。
  一  逃走すること。
  二  自己又は他人に危害を加えること。
  三   収容所等の設備、器具その他の物を損壊すること。

(戒具の種類)
第二十条  戒具は、次の四種類とする。
一  第一種手錠
二  第二種手錠
三  第一種捕じよう
四  第二種捕じよう

    第五章  給養及び衛生
(適正な給養等)
第二十一条  所長等は、被収容者の給養の適正と衛生の保持に努めなければならない。

(物品の使用)
第二十四条  被収容者に使用させる物品は、次に掲げるものとし、その品目、数量及び使用期間は、所長等が定める。
  一  食卓
  二  いす
  三  食器
  四  理容用具
  五  運動用具
  六  娯楽用具
  七  図書
  八  掃除用具
  九  洗面用具
  十  喫煙用具
2  所長等は、必要があると認めたときは、物品の種類を増加することができる。
3  前項により、物品の種類を増加したときは、理由を付してその旨を法務大臣に報告しなければならない。
4  所長等は、前項の理容用具、運動用具及び娯楽用具については、被収容者の申出により、収容所等の保安上又は衛生上支障がないと認める範囲内において、使用させるものとする。

(運動)
第二十八条  所長等は、被収容者に毎日戸外の適当な場所で運動する機会を与えなければならない。ただし、荒天のとき又は収容所等の保安上若しくは衛生上支障があると認めるときは、この限りでない。

(衛生)
第二十九条  所長等は、被収容者の衛生に留意し、適宜入浴させるほか、清掃及び消毒を励行し、食器及び寝具等についても充分清潔を保持するように努めなければならない。

(傷病者の措置)
第三十条  所長等は、被収容者がり病し、又は負傷したときは、医師の診療を受けさせ、病状により適当な措置を講じなければならない。
2  収容所等には、急病人の発生その他に備え、必要な薬品を常備しておかなければならない。

第八章  雑則
(被収容者の申出に対する措置)
第四十一条  入国警備官は、被収容者から処遇に関する申出(次条第一項の規定によるものを除く。)、その他法令に定める請求又は申出があつたときは、直ちに所長等に報告しなければならない。
2  所長等は、前項の報告のあつた事項について、速やかに処理し、その結果を当該被収容者に知らせるものとする。




  以上の事が明記されていますが、現状に違法性があり、その改善を徹底して頂きたい為その主張をし、申出ます。


(目的、「第一章  総則、第一条」)、(生活様式の尊重、「第二条」)について。
一、収容所の入管職員の身分証が現在ID番号のみで、氏名等が負傷で私達に対しての配慮が無いので、正式な身分証の義務を進めてもらい、互いが尊重出来るよう氏名明記を願います。

一、照明の管理は現在職員にしてもらっていますが、早朝眠たい者がいたり、消灯を頼んでも拒否され、自分たちの意見が通らないので、その管理を私達の部屋でも出来るようにして下さい。

一、現在入管職員の点呼時にはどんな理由があろうと1人ひとりが座った状態でないと進まず、認めてもらえないので、その措置の中止を申出ます。睡眠途中でも起こされ、侵害されている為、点呼時横になる事が認めてもらえるよう検討して下さい。

一、電気使用の延長、下記の帰還に冷蔵庫の設置、アイスや氷、冷凍物を購入した時の保管用の為、この処遇を取り入れて下さい。

一、電話機周辺が人の出入りや、呼び出し等のアナウンス音が頻繁にあり、その騒音で電話の音声が聞き取りづらく、大事な話も含まれている為、その対策として各電話機を切願に仕切りボックス等の設置を願い申出ます。

一、日本語での会話が出来る、出来無いで職員の対応が違い、平等な扱いが実施されていない為、今後このような対応が無いよう徹底し、平等にみて下さい。

一、入管施設の詳細なルールの明記を提出して下さい。職権による違法措置が頻繁に行なわれ、統一が無いので強くこの明記を提出頂くよう主張します。

一、他の拘禁施設にも認められている官支給での[日本語、英語]新聞閲覧を申出ます。

一、映画専門のチャンネル、又はその放送を投入して下さい。

一、私達は現在フリータイム(居室からの一時的解放)を1日6時間もらって生活していますが、これではほとんど生活が居室となり、監禁状態でストレスの種となり限界がありますので、早急に夜間のフリータイムを設け、又は朝から夜8時まで連続のフリータイムにするよう申出ます。フロア内は二重扉で保安上問題無く厳重なので私達の人権を考慮し、検討して下さい。

一、テレビの視聴延長を願います。現在は午前9:30~午後10:00となっていますが、今後午前7:00~午後11:55まで延長を検討して下さい。

一、運動場、居室にラジオ放送を投入して下さい。音楽が流れるだけで精神的に違うので、精神病、うつ予防の為よく検討し、早急に投入して下さい。

一、オリンピック、ワールドカップ等、国際競技の行事開催期間中には、多国籍の私達が母国と共に参加し、見守り応援する機会を得たいので、時間関係無く視聴出来るよう人権を元に申出ます。

一、居室、居室内トイレ、面会室、電話機等にカメラ、又は盗聴機等の有無の実証を求めます。そのような疑いが様々な証言によってあるので、この背景の事実確認を至急照明して下さい。

一、飲食料の差し入れを実施可能にして下さい。金銭的余裕の無い者や、当施設の給養が間に合わない者が多数いるのでこの処遇があるととても助かります。保安上の問題がある場合はその検査部門を設け、人権の尊重を元に検討して下さい。

一、ここ東京入国管理局に収容されている者には、短期、中期、長期の収容者が多数収容されているので、出国待ちの理由で私達の意見を反対せず、受け入れの姿勢で少しでも多くの意見を取り入れて下さい。


(意見聴取等、「第二条の二」)について。
一、提案・意見箱に投函されるその旨の書面が回収されるまで4週間以上もかかり、回収される意見書、提案書を元に会議されるのが年3回程となっていますが、これでは投函した者が当収容所にはいないのが現状で、私達の生活に対して尊重でない為、今後提案箱、意見箱の書面を頻繁に回収し、速やかに処理されるよう願います。


(適法な収容、「第二章、第六条」)について。
一、以前、当収容所で禁煙者の者を喫煙者専用のフロアに強制的に収容し、タバコの煙に害があり、体調不良を訴え、禁煙者専用のフロアに移してもらうよう頼んだのですが、この時、入管職員は「適法な収容で、タバコの煙は我慢するよう」と発言し、マスク1枚与えたのみで放置されましたが、この違法性の事実確認を早急にし、今後2度とこの違法な収容がないよう徹底して下さい。


(健康診断、「第八条」)、(傷病者の措置、「第五章、第三十条」)について。
一、私達はいつも体調不良を職員にしか申し込めず、この度に訴えていますが、毎回職員に「様子観てから」と言われ、薬の支給のみの対応だけで終わらせ、専門の分野でないにも関わらず、私達の病状への適当な措置と必要な診断がないので、改善の措置を強く主張します。

一、カウンセラーによるカウンセリングの設置を設けて下さい。精神療法の取り入れを特に強く主張します。長期、短期に関わらず今の生活で多数の者が精神障害を被っている為、早急の投入をして下さい。


(適正な給養当、「第二十一条」)について。
一、当収容所食事は揚げ物等でカロリーがありますが、体格等により当収容所の食事では間に合わない者が多数おり、皆が自費で自弁を購入出来る余裕等は無いので、その者が食事の量を増やすよう求めた時は受け入れるようにして下さい。


(戒具の使用、「第四章、第十九条」)について。
一、私達の急病や重傷の理由等で外部の病院に行く際に手錠(第一種手錠、及び第一種補じょう)での連行が私達に対して義務化されていますが、これでは外部の病院内で視線の的(まと)となり、犯罪者扱い同様で私達の人権の尊重が無く、連行職員6名が毎回居るにも関わらず、保安上義務されるのは違法な措置であり、体調不良の負担がより大きくなるので、この違法な措置を早急に中止し、今後この様な違法な措置がないよう徹底して下さい。又、その他の理由で外出する際も同様、違法な措置がないよう人権を尊重し、徹底して下さい。


(物の使用、「第五章、第二十四条」)について。
一、いす、入管側貸与の図書(多国籍用語)、洗面用具(せっけん、ハブラシ、歯みがき粉)の貸与が一切無く、申し出ても貸与拒否されている為、早急に必要な者に貸与願います。

一、運動用具として、(ダンベル等の筋力トレーニングを職員立ち会いの元、少し硬いサッカーボール)の貸与を申出ます。

一、娯楽用具として、(CDプレーヤー、MP3、ノートパソコン)の使用を認めて下さい。

一、娯楽用具にチェスの投入をして下さい。将棋は分かりません。


(運動、「第二十八条」)について。
一、当収容所の運動場では日が当たらなく、健康にも良くないので、余計な部品を取り外し、太陽の陽が入り当たるよう改善して下さい。又、一部には熱中症予防の為、付けておいて下さい。

一、運動場にラジオ放送(音楽有線)をして下さい。外部の船や、荷物運搬のトラックの騒音等で動き出す度に聞こえるので、投入すればリラックスした運動が出来るので強く願います。


(衛生、「第二十九条」)について。
一、以前フロアリーダー(職員の日直責任者)に、入浴室、各居室のエアコン機(ほこりがたくさん付着している為)、洗濯機周辺の徹底した消毒を申出ましたが、未だに実施されておらず、清潔に保てない為、早急に消毒を実施して下さい。

一、各居室が不快に異臭する為、消毒除菌を早急に実施して下さい。又、居室用フレッシュ、トイレ用芳香剤を各居室に貸与し、又は支給して下さい。

一、各居室の畳にダニ等が頻繁に大量発生し、その除菌も徹底されていなく、私達に出来る掃除と消毒には限界があるので、各居室の畳の張り替えを強く主張し、要求します。このままでは生活上支障あるままで、衛生的環境も良くないのでお願いします。又、当収容所の畳に年季もあり、だいぶ替えてなく、ぼろぼろなので、この事情も考慮して下さい。


(被収容者の申出に対する措置、「第八章、第四十一条」)について。
一、以上の申出を早急に投入し、又は改善されるよう強く主張します。

一、今まで述べた真相の事実確認の意味も含め、全被収容者に対してアンケート検査の実施をして下さい。又、この結果の開示及び報告も実施して下さい。

一、2012年7月15日現在までの処遇に関する申出です。
以上

平成24年7月15日     代表(I-6  ジミー)


  以上の提案、意見に同意し、この書面をよく理解して私も主張の場を借りてここにサインし、署名を参考にしてもらい、早期の改善を期待し、適正な措置などを要望します。

(以下、署名覧――省略)













Wednesday, August 1, 2012

入管に収容されたかたと面会しませんか?――8.10全国統一一斉面会のご案内

  8月10日(金曜)に、全国の入管収容施設で、被収容者への一斉面会をおこないます。

  収容されたひとたちとの面会をとおして、なるべく多くのひとたちに、入管の収容施設でおこなわれている虐待・人権侵害について知っていただきたいとおもいます。

  また、面会後には、入管に対して、申し入れをおこないます。申し入れでは入管のセンター・各局に対して、被収容者への処遇の改善、長期収容や仮放免で出た人に対する再収容をしないことこと、長期収容・再収容されているひとに対し早急に仮放免許可をだすこと、仮放免者に在留資格をみとめることなどを要求します。

  参加されるかたは、以下のメールアドレスまでご連絡おねがいします。おりかえし、集合場所への行き方などについて、ご返信いたします。
junkie_slip999@yahoo.co.jp


◇        ◇        ◇        ◇        ◇

なお、面会には身分証の提示が必要です。日本国籍者は、パスポート、健康保険証、運転免許証、住基カードのいずれかをおもちください。日本国籍以外のかたは、パスポートまたは在留カード(特別永住者のかたは特別永住者証明書)をおもちください。

◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  以下は、関東3施設での集合時間・場所です。参加されるかたは、お近くの施設をお選びください。(なお、全国統一一斉面会は、同じ日に名古屋や大阪でもおこなわれる予定です。関東以外の日時等につきましては、わかりしだい、このブログでもお知らせいたします)


東日本入国管理センター(茨城県牛久市)
  9:30am JR常磐線牛久駅改札口 集合(現地に直接行くかたは、10:30am 東日本入管センター1Fの面会受付に集合)
  (アクセス:JR常磐線牛久駅東口1番乗り場より「牛久浄苑循環」のバスにのり、「農芸学院前」でおりる。なお、9:55牛久駅前発のバスをのがすと、しばらく次の便は来ません)
  当日連絡先:宮廻(みやさこ) 090-6547-7628

東京入国管理局(東京都港区)
  9:30am 東京入国管理局1Fファミリーマート奥の休憩所に集合
  (アクセス:品川駅港南口から都バス「8番バス」にのり、「東京入国管理局前」でおりる)
  当日連絡先:大町(おおまち) 090-3549-5890

東京入国管理局横浜支局(横浜市金沢区)
  9:00am 横浜支局1Fフロアに集合
  (アクセス:JR根岸線/横浜新都市交通 金沢シーサイドライン 新杉田駅から61系統バスにのり、「入国管理局前」でおりる)→地図
  当日連絡先:鳥生(とりう) 090-5514-7188



  「全国統一一斉面会」は今回で4回目になります。